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冬木
そこでは幾度と無く戦いが繰り広げられた。

不死生物アンデッドの復活。
そのアンデッドの研究をしていたBOARDはライダーシステムを開発し、アンデッドの封印する為の戦いを開始する。
その仮面ライダーに選ばれたのはBOARDの研究員であった橘朔也。
そして、その融合係数の高さからスカウトされた剣崎一真。
だが、彼らだけではアンデッドとの戦いでは心許ないとBOARDは密かにザフトと手を結び、その戦力を借り受けることになる。
最新鋭のモビルスーツであるインパルスとそのパイロットのシン・アスカ。
十分な戦力を獲得したかと思われたBOARDであったがその当日にアンデッドの襲撃により壊滅してしまう。

組織の壊滅。
その戦いの最中、橘朔也は遁走し、所長である烏丸も行方不明となった。
更にアンデッド襲撃に乗じて謎のモビルスーツも進入する。
それは少し前にザフトより強奪された最新型のモビルスーツだった。
彼らはBOARDの地下に眠っていた謎の少年、天翔を奪取しようとしていた。
だが、剣崎一真とシン・アスカの活躍により、それは阻止され、アンデッドは封印、モビルスーツは撤退する。
組織壊滅という非常事態に発展したがザフトの命令によりシンは現地に残り、剣崎と共にアンデッドの封印を行うことになる。
悲しみと怒り、不安に精神的に不安定になる剣崎とシンだったが翔に励まされ、互いに力を合わせて戦っていくことを約束する。
だが、敵はアンデッドだけでは無かった。

BOARDの跡地に調査のために出現したホムンクルスという名の怪物。
それは錬金術により生み出された人工生命を人間に規制させることで完成する悪魔の技術だった。
彼らは人を襲い、その肉を食らうことを本能的に決定付けられている。
それに対抗するために同じく錬金術により生み出された武器である核鉄を使用する錬金の戦士が居た。
この土地に送り出された戦士である斗貴子は自分を助けるために犠牲になった少年、武藤カズキを助けるためにその核鉄を使用する。
望むことなく戦士となったカズキだったがその優しい心根から街に住む大切な人々を助けるために戦うことを決意する。
そして、二人の戦士と剣崎、シンというアンデッドと戦う者たちは出会った。
互いに人を襲う化け物と戦う者同士、彼らは協力を約束する。
そして、それに同行していたカズキの友人である衛宮士郎は剣崎とシンに住居として自らの家を提供した。
かくして、衛宮家は街に迫り来る邪悪な存在と戦う者たちの本拠地となることになる。

街を覆う闇は二つだけではない、異世界より飛来したジュエルシード。
かつて、次元世界を支配した超文明が残したロストロギア。
それは人の意思に反応し、その精神と肉体を吸収し、悪意を持って発現する。
それを回収する為にユーノ・スクライアはこの地球という惑星に降り立っていた。
しかし、独力での回収は難航し、その肉体に傷を負って動けなくなってしまう。
助けを求めた彼の声に答えたのは高町なのはだった。
なのははユーノより受け取ったインテリジェンスデバイス・レイジングハートの力で変身し、ジュエルシード封印の為に魔法を使う。
ジュエルシードの封印に成功したものの、それをホムンクルスが目をつけることになった。
その危機をカズキが救い、ジュエルシードの秘密は街を護る戦士たちと街を襲うホムンクルスの軍勢の二つに知られることになる。

カズキの紹介でなのはは新たな仲間となった。
だが、増えたのは仲間だけでは無い、独自にアンデッドと戦う相川始と彼の傍に立つイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
ジュエルシードを回収するもう一人の魔法少女フェイト・テスタロッサ。
更に橘朔也はライダーシステムの不備を理由に協力を拒絶し、独自の道を行き始めた。
そんな中でも互いに結束を強め、共通の敵を追う、彼らとの共闘を夢見る。
そんな折、ホムンクルスとの戦いの最中、ジュエルシードとアンデッドの力がぶつかり合い、次元を振るわせる。
それは偶然にもこの世界に結界により遮られた楽園である幻想郷と唯一、外界を繋ぐ博麗神社により、行われ幻想郷への扉が強引に開かれることになる。
シンはそこで運命を操る程度の能力を持つレミリア・スカーレットと呼ばれる吸血鬼と邂逅することになる。
また、カズキは自らに埋め込まれた核鉄の秘密を知る少女ヴィクトリア・パワードと出会う。
問題に直面したものの幻想郷から帰還することになるが、その際に影の亡者がnのフィールドに彼らを引き込む。
それに幻想郷の管理を行う博麗霊夢とその友人である魔法使いの霧雨魔理沙が巻き込まれる。
また、そのnのフィールドで生きた人形であるローゼンメイデンの第五ドール・真紅と出会う。
どうにか、冬木へと帰還するが霊夢と魔理沙は幻想郷に戻れなくなってしまう。
だが、彼女達を帰すよりも先に迫るホムンクルスの脅威を排除することになり、成り行きから協力することになった。

ホムンクルスの創造主・蝶野攻爵。
彼は不治の病に侵された体を脱ぎ捨てるために人間型ホムンクルスになろうとしていた。
カズキの必死の戦いも虚しく蝶野はホムンクルス・パピヨンに変身を遂げてしまう。
カズキは斗貴子を救うために心で涙を流し、パピヨンを倒し、ホムンクルス事件に終止符を打った。
だが、それはホムンクルスとの戦いの序章にしか過ぎなかった。

街に昔より存在していたホムンクルスのコミュニティ・超人同盟LXE。
その戦いに突入することになる。
だが、そこに増援として錬金戦団から戦士長であるキャプテン・ブラボーがやってくる。
また、ジュエルシード回収の為に次元世界の秩序を護る時空管理局が介入を仕掛けてきた。
幸いにも時空管理局から派遣されてきたアースラは理知的な存在であり、彼らと協力関係を作れるようになる。
そして、混迷する戦いの中でジュエルシードはなのはとアースラに任されることになる。

LXEとの戦いは一筋縄ではいかない、ホムンクルスだけではなく彼らに協力する存在が居た。
上級アンデッドである伊坂。
その策略により、戦士たちは外界との繋がりが薄れてしまった幻想郷に隔離されてしまう。
また、その戦いで真紅は同じローゼンメイデンである雛苺が彼らに利用されていると知り、共闘することになる。
幻想郷より外への帰還を目指す最中、レミリアの従者である十六夜咲夜と共に幻想郷で起きている異変を解決するために霊夢たちは冥界へと訪れる。
そこで破滅の存在と始めての邂逅を果たす。
それを討つ為にキラ・ヤマトが独自に動いていることを知り、更に天翔という少年は破滅の存在を倒すために作られた人造生命であることが明かされる。
冥界・白玉楼で暮らす魂魄妖夢と西行寺幽々子を救い、幽々子の友人である紫を紹介してもらい、外に帰る手筈を整える。
だが、その一方で紅魔館で外に帰る手段を探していた真紅は旧友であるヴィクトリアと出会い、変わり果ててしまった彼女に拒絶されてしまう。
紫の力で霊夢と魔理沙と別れ、戦士達は外の世界に帰還する。

帰還して直ぐの戦いで剣崎は始がアンデッドであることと、彼もまた、誰かを護るために戦える者だということを知る。
更に激戦と不明瞭な報告によりシンの監視と現場での命令の為に上官としてアスラン・ザラがやってくる。
戦いの最中、ローゼンメイデンの翠星石が同じローゼンメイデンの蒼星石がLXEに協力していることを告げる。
彼女からの攻撃を防ぎ、その行為を止めるために戦いとなる。
翠星石と蒼星石は戦いの中で分かり合い、再び一緒に行動することを誓う。
その証としてLXEに操られ尖兵として扱われていた橘を救うために精神世界へともぐる。
だが、そこで待ち受けていたのは破滅のイメージの正体である破滅の存在だった。
橘の精神のアンデッドと剣崎の力で破滅の存在を撃退するもその中で蒼星石は傷つき、その命であるローザミスティカを失ってしまう。

その戦いで信奉者であった早坂姉弟の協力を得る事に成功し、LXEとの最終決戦へと突入する。
だが、敵の方が一枚、上手であった。
襲撃される学校、それはLXEが復活をもくろむ裏切りの戦士にしてホムンクルスの王たるヴィクター復活のための餌場である。
それは防ぐために戦士達は全力を尽くし、後一歩という所まで戦う。
伊坂を封印し、LXE首魁ドクトル・バタフライも撃破したがヴィクターの復活を許してしまう。
ヴィクターの力は凄まじく誰も戦いにすらならなかった。
その最中、カズキはヴィクターに命である武装錬金を破壊され、絶命する。
だが、それは更なる悲劇の幕開けとなった。
カズキに埋め込まれた核鉄はヴィクターと同じ黒い核鉄。
その力が解放され、カズキはヴィクターの同種へと変貌してしまう。
それを受けてヴィクターは戦いを止め、何処かへと去っていってしまった。
LXEとの戦いは終了し、街からホムンクルスの脅威は消えた。
だが、それは新たなる戦いの始まりにより帳消しとなる。

聖杯戦争
七人の魔術師が英霊を使い魔であるサーヴァントとし、戦い合い、最後の一人となるまでそれを行う儀式。
それは冬木の土地で行われてきた魔の儀式。
それが開催され、士郎がそれに巻き込まれ、新たなるマスターとなった。
彼らはサーヴァントとしてセイバーを召還し、戦いに参加することになる。
普通のマスターは一般人を危険に晒す、それを知った士郎の仲間たちは聖杯戦争に介入した。
更に伊坂の残した新たなるライダーシステムに選ばれた上城睦月も戦いに参加することになる。

聖杯戦争の最中、ジュエルシードを巡る戦いに終止符が打たれる事になる。
全てのジュエルシードが発見され、その内の幾つかを手中に収めたフェイトの母親プレシアは計画を実行する。
それは失った我が子であるアリシアを蘇らせる為、伝説の魔法都市アルハザードへの道を開くというモノ。
しかし、その目論見は失敗し、アリシアは次元の狭間へと落ち、帰らぬ人となった。
フェイトはその際になのはと協力し、母を助けようとするも間に合わず傷心する。
そして、身柄をアースラに確保され、裁判までそこで生活することになった。

次に起きた事件は意外なことに幻想郷からのSOSから始まった。
楽園に侵入したアンデッドの封印、そこから月の住人と出会い、彼女達に協力していたキャスター、アサシンと戦うことになる。
アンデッドを封印した一方、外の世界では睦月が聖杯戦争のマスター慎二と出会い、協力関係になる。
闇に操られ敵対する策謀する二人、彼らはチベットよりやってきた烏丸の友人、嶋昇の存在から動きを活発にする。
仮面ライダーを強化するシステムであるアブゾーバー。
その力を使いこなす前に仮面ライダーを倒そうと画策する二人。
だが、彼らは結局、アブゾーバーを使いこなした剣崎と真の力を解放したセイバーの前に敗北する。

聖杯戦争も最終局面を迎える最中、新たな闇が動き出す。
キングと名乗るスペードのカテゴリーK。
彼は前回の聖杯戦争にて召還された最古の英雄である英雄王ギルガメッシュと共にバトルファイトと聖杯戦争をかき乱すべく動く。
倒されるバーサーカー。そして、その正体を暴かれる相川始。
始の正体であるバーサーカーは破滅の存在によりかつて、生み出されたイレギュラーなアンデッドであった。
眷属を持たず、死に蔓延した不定なる不死生物は世界に破滅をもたらす。
それを食い止めるために戦士達は力を結集させ、戦い抜いた。
だが、キングの企みはジョーカーの復活だけではなかった。
意図的に聖杯戦争を終結させ、出現した聖杯を使い、破滅の存在を召還する。
地球に封印された破滅の存在はジョーカーという眷属を通じて、この世界にその極一部を顕現させた。
その力は英雄王ギルガメッシュですらもてこずるほどであり、彼の決死の検討も虚しく、開いた穴から無尽蔵に彼女は這い出る。
それを止める為、破滅の存在と戦いながらジョーカーに相川始の意識を復活させる。
破滅の存在は入り口を封じられ、逃亡する。
戦いは終わり、聖杯戦争の終結と聖杯の消失からセイバーは元の世界へと帰還する。


ホムンクルスの脅威は去り、ジュエルシードの問題も解決した。
聖杯戦争も終結し、幻想郷に異変の兆しも無くなる。
しかし、アンデッドの脅威が去った訳ではない。
未だに多くのアンデッドがこの世界で息を潜めて活動している。
キングの動向は不明、更にスパイダーアンデッドの闇の意思に飲み込まれた睦月もその姿をくらませている。
更にザフトの新型を奪取した謎の組織。
彼らの動きもLXE戦の初期を除き、見られなくなっていた。
裏切りの戦士ヴィクターも行方を暗まし、同じ存在となってしまったカズキを救う手立てはあるにしても
それを掴むことはヴィクターの家族の百年の悲願を奪い取ることを意味する。
そして、復活してしまった破滅の存在の眷属。
彼女もその行方をくらましている。
更にその存在を打倒しようとしていたプレイヤーと呼ばれる謎の人物。
彼自身も信頼に足るべき存在ではないという。
残る不安の種。
戦いは未だに終わっていない。
いや、更なる混迷を極めるだろう。
だが、決して彼らは無駄に戦っていた訳じゃない。
戦いを通じ、戦士達は出会った。
各々に目的を持ちながら、人を救うという単純にして明快、それでいて困難なる目標。
その絆は彼らを強くする。
繋がる絆が世界を造り、運命を巻き込む。

この世界は無限の球体。
あらゆる生命の運命が交差し、形造られる果て無き命の星。
その結びつきが世界を強固にし、そこに生きる生命を祝福する。







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第三十四話「人生の交差路」






幻想郷から帰還した剣崎たち。
だが、直ぐに動けるわけではない。
各々に傷を治すべく、カズキやなのは達は自分達が住む家へと帰っていった。
凛も一度、実家へと帰ると言い、そのまま神社で分かれる。
傷の深かった橘とアスランは永遠亭で治療を受けてから帰ってくる手筈になっている。
剣崎と士郎、それに翔は衛宮家へと帰宅した。

「何か随分と静かになっちゃったな」
家にたった三人しか居ないことに士郎は違和感を感じる。
剣崎たちが居候する前には士郎が一人でここに暮らしていた。
しょっちゅう藤村大河が遊びに来ていてさびしいと感じることは無かったが……
「セイバー……」
士郎はサーヴァントとして共に戦った少女を思い出し呟く。
強くまぶしい存在だった。
目標とするべき人物であった。
しかし、思想が対立し、お互いにそれを譲り合う事は無かった。
それだけが心残りだが最後はお互いに信頼しあい、笑顔で分かれることが出来た。
「まぁ、これで当面の問題はアンデッドだけって事だな」
剣崎が居間で腰を落ち着ける。
「あぁ、聖杯戦争は終わったからな……」
「だけど、士郎は俺達に力を貸してくれるんだろ?」
剣崎が士郎に尋ねる。
それは当たり前の問いだったが士郎には嬉しく感じられた。
「当たり前じゃないですか。アンデッドに苦しめられる人が居る限り、俺は剣崎さんに協力し続けます」
士郎の言葉に剣崎は笑顔を返す。
セイバーという強い力は無い。
だが、彼女と共に戦場をかけた事で士郎は強くなった。
魔術とか戦闘技術だけではない。
心意気としてそれを身に着けた。

「元気な奴らだな」
翔は二人を見て呟く。
激戦を終えたばかり、それも相当な痛手を負った翌日だというのに既に意気は次の戦いに向いている。
そのバイタリティは見習うべき点だが翔はそこまで元気に慣れなかった。
自分の生まれた意味でもある破滅の存在との戦い。
それに参加できず、多くの仲間が傷つけられた。
それだけでも精神的に辛いというのに、それを妨げたのが自分を創ったプレイヤーの部下だったのもある。
目的とした戦いへの参加を拒んだと言う事だ。
意味不明な行動は不信感を募らせ、心を掻き乱させる。
「考えても仕方ないか」
翔は一人呟き、気晴らしにとTVの電源を入れた。

映し出されたのはニュース番組だった。
緊急特番と題され、映し出されたのは街を警官が封鎖しているところだった。
そして、画面の右上に写されている文字が彼らの目を奪った。

-謎の大量死亡事件発生-

その番組を翔、剣崎、士郎は呆然と眺めていた。


ニュースで紹介された内容を要約するとこうだ。
昨晩未明に街の周囲一帯で謎の大量死亡事件が発生した。
その犠牲者の殆どが年寄りや引き篭もりなどと言った人間達だと言う。
その死因は不明であり、外傷は無く、薬物反応も今の所、存在していない。
それに対して警察は厳戒態勢を敷き、街をほぼ封鎖しているという。
そして、被害にあった街は冬木の近くにある街々だった。
距離としてはさほど離れていない。
それに対して心当たりがあった。
破滅の存在……
死の概念と呼ばれる存在の影響が無いと判断する材料が無い。
三人は互いに同じ事を考えていた。

そこに来訪者が訪れる。
それを士郎が出迎えた。
来訪者は白い少女と彼女に付き添う一人の男性。
「ニュースは見た……ようね」
イリヤは士郎の表情から事情を察する。

彼女達が訪れた用件は謎の大量死亡事件についてだった。
「十中八九、破滅の存在が原因だ」
始が単刀直入に告げる。
「死亡時刻は破滅の存在の権限とほぼ同じ時刻よ。
間違いなく、その存在が現れたことによる魔力の余波に当てられた人間が死んだんでしょうね」
イリヤが補足して説明する。
「確かにあいつの傍に居るだけで恐くて動けなかったけど……
その場に居た、俺達は誰も死んでないぞ?」
士郎がイリヤに疑問を投げかける。
「それはお前の生きようとする意志が強かったおかげだ」
それに始が答える。
「俺の意思?」
「そうだ。破滅の存在は死を招く。生きる活力が少ないもの、または長く生き、その寿命を終えようとしていた者。
そういう人間が破滅の存在の振りまく魔力の余波で死んだ」
「つまり、死ぬ気がなかったり、若い人間は死ぬことは無いのか」
「あの程度の端末ならばな」
「……それは本体やそれに順ずるぐらいに封印が解けたら違うって事か?」
「まず、本体が解放されればアンデッド以外の生物は生き残らないだろうな。
それに準じて力が解放されて行けば、お前達も例外なく死に絶える」
始の言葉に三人は息を呑む。
「まぁ、今、復活してる端末はそんなに魔力をもってなかったみたいだし、戦いで疲弊している。
被害が0と言う事はないでしょうけど、そこまで重く考えることは無いわ」
イリヤが告げる。
「だけど、放っておけば被害は出るって事だろ」
「それは当然よ。もちろん、貴方たちはそれをほうっておくつもりなんて無い。そうよね?」
イリヤの言葉に三人は頷く。
「あんな化け物を倒せるとしたら貴方達ぐらいよ」
「そもそも、生命である時点で基本的に戦いにはならない。
その理由はお前達にも分かっているだろう?」
破滅の存在は周囲の生命を恐怖で縛りつけ、動けなくする。
「人……いや、生物である以上、抗えない死への恐怖。
破滅の存在の魔力を感じたものはそれを最大限で受ける。
死を恐れないと覚悟していようとそんなモノは無駄だ。
死なないのであれば関係ないがな」
始の言葉に剣崎たちは疑問を感じる。
「だけど、あの時、俺達は戦えたぞ?」
士郎が始に尋ねる。
破滅の存在を相手に最初は身動きをとれずに居た。
だが、最終的には士郎も抗い戦った。
「……俺にもそれは分からない。生物である以上、不可能な筈なんだ」
「絶対に不可能なんて訳無いだろ。誰かを救いたいって思いが破滅の存在の魔力を超えて体を突き動かしたんだよ」
剣崎は精神論を唱える。
「……そうだな。そうかも知れない。人間は理屈では考えられない力を発揮するからな」
それに始は乗る。
「でも、全ての人間がそうだとは限らない。現状、戦えると考えられるのは貴方達だけよ」
イリヤが剣崎たちに告げる。
「そして、今までの話を総合すると確実だと言えるのは天翔、剣崎一真、博麗霊夢、それにシン・アスカね」
イリヤは推測から推論を構成する。
翔はそもそもが破滅の存在を倒すために生み出された存在だ。
恐怖で体を縛られるということは存在しない。
剣崎はアンデッドと融合することで一時的に不死の肉体を得ている。
その状態なら心の持ちようを変えることで突破できる可能性は高く、現に二度、破滅の存在と戦えている。
霊夢は二度の対峙でも一切、影響を受けているように感じられなかった。
原因は不明だが破滅の存在に対して強い抵抗力を持っていると思われる。
そして、シン。彼も二度、破滅の存在と直接戦い動けている。
こちらもその要因は不明だ。
「それ以外は確実性が無いわ。この四人も確実と言えるのは翔だけでしょうけどね」
イリヤは翔を見る。
「まぁ、それが役目でもあるからな」
「貴方はその役目を恨んだことは無いの?」
唐突にイリヤは翔に尋ねる。
「あるよ。人間だと思ってたのに生体兵器だって言われて悩んだこともある。
だけど、別に俺が俺であることに変わりはないし、誰も俺との関係を変えなかった。
だから、今となってはどうでも良いかな。
破滅の存在と戦うなんて俺の仲間なら全員、言い出すようなことなんだし」
「なるほどね。余り、目立った動きはしてなかったみたいだけど、一真や士郎の仲間としては申し分ない心の持ち主みたいね」
イリヤは翔に微笑みかける。
「ともかく、奴は一筋縄でいく相手ではない。一見、考えなしの子供に見えるがそれでも太古の昔より、神々と争ってきた相手だ」
始の言葉に息を呑む。
一番、その強さを理解しているであろう始の言葉だ。
彼が警戒するなら警戒するのは当然というもの。
「ともかく、伝えたいことはこれだけよ。後の事は貴方達に任せるわ」
イリヤと始は忠告を残して帰っていった。


翌日
なのはは公園で少女を待っていた。
戦いの中での出会い。
最初は互いに武器を向け合う間だった。
だが、なのはの必死な叫びと思いが通じ、少女は楔から解放された。
狂気の科学者により生み出された人造の少女の手を掴んだ。
それは愛を与えられなかった少女に確かな絆をもたらした。
少女……フェイトはこの世界を離れることになる。
犯してきた過ちを償う為に……
その別れをなのはに告げる為、フェイトはなのはを呼び出した。

フェイトとなのはは互いに真っ直ぐと視線を向ける。
見つめあう二人
周囲に他に人は居らず、まるで世界に二人きりであるかのように錯覚させる。
「貴方は私の事をずっと止めようとしてくれた。
貴方の仲間が私を力づくで止めようとしていてもそれに反対して、仲間を説得したって聞いた。
どうしてなの?」
フェイトには疑問があった。
敵として出会ったのになのはは戦うにしても敵意を向けなかった。
あろう事か同じく戦う仲間達を止めてでもそれを為そうとした。
「それは……私がフェイトちゃんと友達になりたかったからだよ」
それに対してなのはは素直な気持ちで答える。
「友達?」
「そう。私はフェイトちゃんの事をもっといっぱい知りたくなった。お話したかった。
だから止めようとしたの。争いあって分かり合えないまま別れるなんて嫌だったから」
「私も……私も友達になりたい……でも、どうすれば良いのか分からない」
常に孤独で、友達と呼べる存在など居なかったフェイトにとってそれは未知の出来事だった。
自分もなのはのことを知りたい、親しくなりたい。
でも、その方法が分からずフェイトは困惑する。
「簡単なことだよ」
そんなフェイトになのはは微笑みかける。
「名前を呼んで。それだけで十分なんだ」
「名前?」
「そう、私の名前を呼んで」
「……なのは」
「うん」
「なのは、なのは」
「うん……フェイトちゃん」
自然と二人は涙をこぼす。
ようやく心が繋がったのだと感じあえたから。
その感情が、嬉しさが衝動として突き動かされる。

その姿を遠巻きに一人の男が木の上から眺めていた。
何処か退屈そうでありながらも、興味深げにその光景を見守る。
そして、互いに手を結び合う姿を見て、軽く拍手を送った。
「お前の仲間は失敗しなかったな」
その男、パピヨンは木の下に立つカズキに言葉を送る。
「お前は会わなくて良いのか?」
カズキはその言葉に応えず、質問を返した。
「あいつと俺が会う理由が無いだろう」
「だけど、お前もフェイトちゃんと色々と縁があったじゃないか。
だから、今日もこうして遠くから様子を見てるんだろ」
「腐れ縁はあったな」
「まぁ、良いのかもな。あの別れの場面にお前は似合わないし」
カズキはあの場面に割ってはいるパピヨンの姿を想像して笑う。
「随分と余裕そうだが。白い核鉄をどうするかの決心はついたのか?」
パピヨンが話題をかえる。
その話題にカズキは顔をしかめた。
「いや、まだだ……」
「一度、その錬金術師に俺を会わせろ」
「何のつもりだ?」
「その白い核鉄が錬金術で造られているなら俺に造れない道理は無い」
「お前、まさか!?」
「俺は人間だった頃、会う医者全てに余命幾許か宣告された。
だが、今はこの通りビンビン!
選択肢なんてものは与えられるものではない。
自ら作り出していくものだ」
その言葉にカズキは押し黙る。
「自らの力で運命を掴み取る。それが出来たから、あそこの子供も望む結末を手にした。
俺も俺の望む結末を掴むために努力は惜しまない。
お前は違うのか?武藤カズキ?」
パピヨンの言葉にカズキは言葉を返す事は出来なかった。
その言葉に一理あるとは感じていた。


衛宮家
凛は置いていた私物を取りにやってきていた。
その片付けも住んで出て行こうという段で士郎に話を切り出す。
「結局、今回の聖杯戦争は外部からの干渉で滅茶苦茶になっちゃったわね」
凛が終わった聖杯戦争を振り返り呟く。
結局、まともなサーヴァント同士の戦いなど殆ど存在しなかった。
「一般的な魔術師ならたまったもんじゃなかったって事か?」
「まぁね。でも、ある程度の予想は出来てたわよ。
ホムンクルスとかジュエルシードの戦いはある程度、監視しててその経緯は知ってたもの。
どうせ、聖杯戦争も色々と干渉されるんだろうなって予感はあったわ。
ここまでになるなんて予想は出来なかったけどね」
「ははは、まぁ、でも、そこまで大きな被害が出なくて良かったじゃないか」
「何もよくないわよ!聖杯は結局、アンデッドが使っちゃうし、私はアーチャーが負傷してたせいで殆ど戦闘に参加してないし」
「遠坂にとってはそうかもしれないけど……でも、良く俺達……って言うか、剣崎さんとかシンとか部外者が協力すること許したよな」
「何を言ったってあの人たちは関わってくるでしょ。というか、マスターである士郎と同じ家に住んでる以上、関わるなって方が無理よ。
だったら、抱き込んだ方が得だと思ったの。
強さとかは信頼できる面子だった訳だし」
「なるほどな。それは遠坂の考えは正しいと思う。あの人たちは正真正銘、正義の味方だからな」
笑う士郎。
その顔を見ながら凛は少し考え込む。
「どうしたんだ?」
「いえ、アーチャーは結局、何の英雄だったのかって思って」
「遠坂も真名を知らなかったのか?」
「記憶喪失だとか言ってたわよ。凄く嘘くさかったけど。
まぁ、言いたくない事情があるならそれでも良いかと思ってたんだけどね。
でも、凄く気になるのよ。どうして、あいつがあそこで武藤君を助けに行ったのか」
「カズキを助けに?」
「えぇ、山の麓でランサーと戦っている最中に武藤君がアンデッドにやられそうになって、
アーチャーは勝手に自分が危険になるのを省みずに武藤君を救った。
そこで大怪我を負って、代わりに武藤君がランサーを倒してくれたけど」
「あいつが……確かになんかカズキのことを気にかけてたみたいだけど……」
「もしかして、武藤君に関係がある英雄だったのかもね。召還できる英霊は時間軸なんて関係ないわけだし、未来の英霊が呼ばれる可能性もあるわ。
殆ど可能性の話なんだけど」
「まぁ、カズキなら未来の英雄と知り合いでも不思議は無いか。
だとしたら、カズキは無事に助かるって事か?」
「そうとも限らないけどね。この時間軸がアーチャーが居た時間通りに進むとも限らないし。
その名を知っていただけかも知れないわ」
「良く分からないけど、あんまり楽観するなってことか」
「そうよ。今の武藤君は危険な存在だもの。ただの高校生だった者がたった数ヶ月で英雄と一対一で勝利するなんてありえない。
それを可能にした黒い核鉄を錬金戦団がその存在を静観するとも思えないわ」
「だけど、直す手段も見つかったし、戦団にブラボーも居る。危険視する必要は無いと思うけど」
「キャプテンブラボーね……そんなに甘い人間だとは思えなかったけど」
凛は楽観する気になれなかった。
カズキの存在自体が不安の種であることは事実なのだ。



「戦団に一回、戻る?」
カズキは斗貴子からの突然の言葉に驚く。
「あぁ、戦団から命令が届いてな。近日中には出て行くことになる」
「それじゃ、俺は?」
カズキも曲がりなりにも戦団の戦士だ。
斗貴子にそのような命令が届いている以上、カズキにも何らかの命令があったかもしれない。
「いや、君はこのまま待機だ」
しかし、斗貴子はそう告げる。
「そっか……でも、まぁ、また会えるよね」
「戦士として同じ任務になることがあるかは分からないが接点がなくなる訳じゃない。その心配は無い……だが」
斗貴子は不安そうに表情を曇らせる。
「今の君を残していくということは正直、不安を感じ無い訳ではない」
「それは黒い核鉄のこと?」
カズキは自分の胸に手を当てる。
自身を蝕み、化け物へと変貌させていく悪夢のような錬金物質。
「それにアンデッドや破滅の存在のこともあるしな。
だが、他に頼れる者たちも居る。これは心配しすぎなのかもな」
無茶しがちなカズキだがそれをフォローできるだけの実力を持った仲間は居る。
彼らと共に戦うなら問題は無いだろう。
「それに白い核鉄については報告するつもりだ。
それに無いとは思うがかつてのヴィクターのように君を排除しようとする動きがあるかもしれない」
「そっか、ヴィクターは錬金戦団に追われたんだっけ」
「当時とは状況も違うし、ブラボーも居る。そうなることは無いと思いたいが楽観視しているわけにもいかないだろう。
内部の状況について私も探りを入れておくよ」
「うん、ありがとう。斗貴子さんはやっぱり優しいな」
「何を馬鹿な……とにかく気をつけろ。何があるかなんて分からないんだからな」
「うん!」
こうして、斗貴子は戦団本部へと帰還した。


別離は続く

数日後、シンが幻想郷より帰還する。
そんな彼に告げられたのは思いもよらぬ命令だった。
「ミネルバへ帰還しろって……本当ですか!?」
シンはアスランより告げられた言葉に困惑する。
「議長からの直接命令だ。俺とシンの両名は直ちにアンデッド封印作戦を中止し、ミネルバへと帰還すること」
「俺達が抜けるなんて、カテゴリーKのキングも動いてるし、破滅の存在だって逃がしたままなんですよ!?」
当面の問題も片付いていない状況での突然の帰還命令。
到底、受け入れられるものではない。
「それは俺だって同じ気持ちだ。だから、抗議もしたさ。
だが、仮面ライダー二人に相川始の協力が得られている段階で戦力は十分だと判断したと言われた」
「確かにそうかも知れませんけど!?だからってたった三人に任せるって言うんですか!?」
「それにな。現段階でセイバーとインパルスの両機はほぼ大破だ。今までの戦闘で予備のパーツはほぼ使いきっている。
現状のモビルスーツの性能では上級アンデッドに対して有効打にはならないと言われたよ」
「それは……」
「ザフトとしてもこれ以上、ここで無茶をさせるわけにもいかないらしいしな。
連合からの圧力も大きいらしい」
「……事情は分かりました。だけど、俺は……剣崎さんたちを見捨てて帰るなんて……」
「気持ちは分かるさ。だが、俺達は一度、戻ってみるべきなのかもしれない」
「勝てないって諦めて、戦いの全部を他の皆に押し付けるのが正しいんですか!?」
「そうじゃない。だが、気になることもある。
議長は何かを知っている気がするんだ」
「何かって何ですか?」
「アンデッドやそれに対する世界の秘密だ」
「世界の秘密……?」
「俺にはもっと、大きなものが動いてると感じている。
お前も薄々、感づいているんだろ?
この戦いが仕組まれた事だってことを」
「それは……」
ありえない現象の積み重ね。
偶然だとしてもそれが折り重なれば必然となる。
ならば、何故、それは起こりえたのか。
何者かの意思が介入しているのならばそれが一番、分かりやすい話だ。
「俺はお前を信頼している。お前は何が正しくて何が間違ってるか判断できると思っている。
だから、話す。俺はキラと内通している」
「キラって、キラ・ヤマトですよね」
「あぁ、お前も知ってる通り、キラはプレイヤーの要請で破滅の存在と戦っている。
俺もその時、同じような頼みを受けていたんだ。
だが、世界がどうなっているのか広く知るために俺はキラたちと行動を共にせず、ザフトに戻った。
元々、打診されていたから戻ることが容易で巨大な公的機関に所属できるのは世界を表から見るのに丁度いいと思った。
そしたら、お前達の元に送られた訳だけどな。
だが、おかげで戦いの中心に入り込めたと思ったよ」
「それってプレイヤーの動きが怪しいと踏んだからですよね。
どうして、議長の話になるんですか?」
「俺は議長が俺とキラが繋がっているのを知ってあえて、ここに送った気がするんだ」
「議長がプレイヤーと繋がっているって言うんですか?」
「かも知れないというだけだ。だが、アンデッドの存在を知り、独断でBOARDと関係を結んでいた議長。
俺達の知らない何かを知っている可能性は高いと思う」
「……議長を探るって言うんですか?」
「そうだ。何が起きるにしてもこのまま、ただ、戦っている段階は過ぎたと思っている」
「分かりました……俺もこのまま何も知らないで戦うなんて嫌ですから」
シンはアスランの言葉に同意する。
揺れ動く世界を見据えるために。


シンとアスランはザフトへと戻った。
衛宮家の居候は剣崎と翔の二人だけになる。
「皆、居なくなったな」
翔は静かになった家を見て呟く。
そして、空を仰いだ。
蒼い空が何処までも広がっている。
それだけ見れば世界は何処までも静かで、平和だ。
「……境界が綻び始めている」
しかし、翔の目にはその空は静かでも綺麗でもない。
無数の命の軌跡が破壊され、散らばり、ズタズタになっている。
壊れていると言って良いだろう。
「運命は終わりへと向かおうとしている……運命の小枝よ。
貴方はそれが分かっている」
突如、ラプラスの魔が翔の背後に出現した。
「何のようだ?」
翔は振り向かずに尋ねる。
「運命に造られ、死を拒絶する剣よ。破滅の存在の目覚めは多くの因果を乱し、輪廻を停滞させた。
終焉と再生の理は崩れ、死は絶対の終わりへと変貌しました。
砕かれた概念を修繕し、取り繕われた法は瓦解し、世界は混沌へと返り咲こうとしている」
その怪異は何かを翔に告げる。
「分かってるよ。漏れでた破片ですらこの世界にあり続ける限り未来は無い。
死んだ命は死んだままに、生まれ出でる筈の命は生まれない。
速度は遅いが緩慢に死んでいくだけだ」
翔が言葉に応える。
「それを知るとは……世界樹への再接続は果たされましたか?」
ラプラスの魔が翔に尋ねる。
「生憎だがそんなことは知らないな。事情は焉から聞いただけだ」
「プレイヤーの造りだした愚作ですか、随分と自由に動いているようですね」
「それよりも世界樹への再接続って何だ?お前は何を知っている?」
翔は振り返りラプラスの魔を睨み返す。
「私はただの観測者ですよ。この悲劇にして喜劇の舞台のね。
その全てを知りたければ世界樹の元へ赴きなさい。
神々が邪魔をしようともローゼンメイデンがそろえばそれは可能となる」
「ローゼンメイデン……あの人形たちが何を意味するんだ?」
「それは貴方が自力で知るべきだ。
それでは、また出会えることを楽しみにしていますよ」
ラプラスの魔はそう告げると世界より消えうせる。
「……何かが変わろうとしている」
翔は天を再び仰ぐ。
やはり、空は見るも無残に引き裂かれたままだった。


プレイヤーは一人、何も無い空間に佇む。
「ようやく、ここまで来た」
実感の篭った言葉を吐き出す。
仮面に隠されて表情は伺えない。
だが、声の調子から打ち震えているように感じられる。
「もうすぐ、運命の剣は完成する。
復活した破滅の存在に呼応し、洗礼された運命がその刀身を鍛え上げる」
プレイヤーの前方の空間にまるでディスプレイのように映像が映し出される。
それぞれ、
シン・アスカ
剣崎一真
武藤カズキ
高町なのは
衛宮士郎
博麗霊夢
真紅
が映し出される。
「無限の世界はこれより閉じられる。最後の終焉に向かい。
さぁ、運命の剣を持って切り開こう。この破滅を!」
プレイヤーは腰より木刀を抜き出し、天に掲げる。
そして、天地を裂くかの如く、振り下ろした。
闇が払われ、世界が切り開かれる。
その世界に一つの少年が映し出される。
天翔
破滅を討つ為に生み出された存在
「さぁ、運命を我が手に、剣を我が手に」

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